本研究では,ひとり親家族の子どもは,その家族の子どもである自分をどのように認識し
ているのか,ひとり親家族の生活史は生活設計にどのように影響するのか,以上はひとり親
家族になった背景によって異なるのかを分析することを目的とし,ひとり親家族の子どもを
対象にライフストーリー・インタビューを行った。分析の結果,ひとり親家族の子どもは,「引
け目」「劣等感」「人とは違う」と言葉で自分を表現し,否定的に認識する傾向がみられ,ひ
とり親家族になった背景による差がみられた。子どもの認識は,生活史を開示することにも
影響を与えており,死別によるひとり親家族の子どもは「隠す努力」を,離婚によるひとり
親家族の子どもは「淡々と開示」するといった形で現れていた。子どもの生活史は,結婚や
親との生活を含む生活設計にある程度影響を与えていたが,背景による差はみられなかった。