本研究は,学校カリキュラムにおける社会科の位置づけや編成のしかたを考察するために,
T.リンドキストとD.セルウィンによる所論に着目する。リンドキストらは,社会科を中核
にした統合カリキュラムを主張しており,具体的な授業事例を示している。リンドキストの
実践を取り上げて分析した結果,社会科のテーマや概念の理解を主目標とし,それを効果的
に達成するために他教科領域のスキルを活用する授業構成の方法が明らかになった。こうし
た構成は,テーマや概念を軸にして授業の一貫性と領域の広域性を両立させようとする試み
として意義づけられるが,そのバランスをどのようにとればよいのかなどのさらなる検討課
題も指摘できる。