オーストリアの前期中等教育段階における生物・環境カリキュラムの改訂の現状を、新旧学習指導要領などから,明らかにした。旧から新 (現行)カリキュラムへの変化で,学校や教師の自由裁量が増える一方、前期中等教育段階における全ての学校種の生物・環境で同じであった週授業時間数が、ハウプトシューレ及びギムナジウム&経済実科ギムナジウムの下級段階の計 3つと実科ギムナジウムの下級段階とで違った減少になり、2分化した。また、目標・内容構造や重点の変化はあったが、しかし、生物教育とともに、人間の生存に関与する内部環境と地学教育に関係して自然環境を扱うという意味で環境教育をも担っている教科という本質は、変わっていないといえる。