岡山大学大学院教育学研究科研究集録
Published by 岡山大学大学院教育学研究科

ISSN 1883-2423

言語の違いが音楽の感得に与える影響

井戸 和秀 岡山大学
矢内 淑子 旭川荘
発行日
2006
抄録
我が国では,正式に音楽教育を受けるということは,西洋音楽を学ぶということと等しい。 それは,伝統音楽が一部導入されるようになった現在でも真実である。特に,音楽大学や教員養成大学において,歌の学習といえば,イタリア語やドイツ語,英語等で歌うことが当然のこととなっている。それでは,多くの日本人は,歌われる外国語の意味や歌のイメージを どのように感得しているのだろうか。そこで,本研究では,歌を歌う際の言語の違い -ドイツ語と日本語-が聴取者に与える感得を調査した。その結果,シューベルト作曲「野ばら」をドイツ語で歌った場合には,言語の意味は不明ながら,概ね軽やかでリズミックに,日本語で歌った場合には,言語の意味は漠然としながら,概ね柔らかで流れるように感得された。
キーワード
言語の違い
印象
聴取者
音楽の感得
ISSN
0471-4008
NCID
AN00032875
NAID
JaLCDOI