start-ver=1.4 cd-journal=joma no-vol=84 cd-vols= no-issue=1 article-no= start-page=11 end-page=23 dt-received= dt-revised= dt-accepted= dt-pub-year=1990 dt-pub=1990 dt-online= en-article= kn-article= en-subject= kn-subject= en-title= kn-title=正徹「なぐさめ草」(松平文庫本)注釈(上) en-subtitle= kn-subtitle= en-abstract= kn-abstract=歌僧正徹(永徳元年〜長禄三年)に「なぐさめ草」と称する紀行分が現存する。この作品は、東国旅行を思い立った正徹が、応永二十五年(一四一八)春三月末に都を浮かれ出て、やがて逢坂の関を越え、近江・美濃から尾張の黒田を経て、さらに清須に滞在、土地の翁や越の国へ旅する途中の童形達との談話や「源氏物語」談義などの様子を綴ったもので、同年六月頃までで閉じられている。「なぐさめ草」の伝本には、扶桑拾葉集本、これをもと系統と松平文庫本系統に大別される。前者に属する伝本には、扶桑拾葉集本、これももとに転写したとおぼしき群書類従本、祐徳神社寄托中川文庫本(「桑孤」収録 )などのほか、やや系統を異にするが、早稲田大学図書館本も、この系統に属している。これに対して、松平文庫本系統は、島原市立図書館松平文庫本のみの孤本である。両系統を比較してみると、その本文異同は、書写階梯における誤写で生じたのではなく、大幅なものである。これは作者自身の推敲、追加などを考慮に入れなければ説明のつかない性格の異文で、両系統は初稿本と再稿本とに位置する伝本と思われる。この点に関しては、すでに拙稿「正徹の「なぐさめ草」の諸本と成立」(岡山大学教育学部研究集録、第四十九号、昭和五十三年七月)で実証したように、扶桑拾葉集本系統の方が初稿本の姿を伝え、松平文庫本系統は、その後、作者自身が用例の追加や表現の削除、推敲、和歌の差し換えなどの手を加えた再稿本とみなされる。今回行なう、この「なぐさめ草」の注釈は、再稿本の松平文庫本を底本に、扶桑拾葉集本系統との校合をもって校訂本文を作成し、その語釈、通釈を企図するものである。なお、島原市立図書館松平文庫本の「なぐさめ草」の書誌は以下の通りである。縦二七・五糎、横二〇・一糎。袋綴写本一冊。表紙は薄青色下地に唐草模様入り。題簽は左肩に「慰草」と貼付。本文料紙は斐紙。一面は一〇行書き、和歌は一首一行書き。墨付一八丁。江戸初期頃の書写本で、松平文庫本が多くの写本にある「尚舎源忠房」「文庫」の蔵書印で巻尾にある。なお、この「慰草」は、三浦三夫氏の手で翻刻されている(「慰草(松平文庫本)」、昭和四十四年三月刊。私家版)。 en-copyright= kn-copyright= en-aut-name=InadaToshinori en-aut-sei=Inada en-aut-mei=Toshinori kn-aut-name=稲田利徳 kn-aut-sei=稲田 kn-aut-mei=利徳 aut-affil-num=1 ORCID= affil-num=1 en-affil= kn-affil=岡山大学 END start-ver=1.4 cd-journal=joma no-vol=84 cd-vols= no-issue=1 article-no= start-page=179 end-page=186 dt-received= dt-revised= dt-accepted= dt-pub-year=1990 dt-pub=1990 dt-online= en-article= kn-article= en-subject= kn-subject= en-title= kn-title=ある種の情報処理能力について(I) en-subtitle= kn-subtitle= en-abstract= kn-abstract=情報処理の能力の定義の方法はいろいろ考えられ、一口に適切な定義をすることは容易ではないが、規則性や論理性を理解する力、記憶力、類推する能力をはじめその他多くの幅広い能力が関係するものと思われる。そこで情報処理能力の一面を知るための調査項目を用意し、「商法処理適正検査」という形で中学生から大学生までの年代に対して実施してそのデータの分析を試みた。調査項目として用意されたのは対応や規則性、記憶、判定、真偽の判断、問題解決といった情報処理に関して基本的と思われる内容を含んだ項目郡である。  調査から得られたいくつかの結果のうち今回は検査項目間の関連と全体的特徴について述べる。 en-copyright= kn-copyright= en-aut-name=HiraiYasuhisa en-aut-sei=Hirai en-aut-mei=Yasuhisa kn-aut-name=平井安久 kn-aut-sei=平井 kn-aut-mei=安久 aut-affil-num=1 ORCID= affil-num=1 en-affil= kn-affil=岡山大学 en-keyword=情報処理能力 kn-keyword=情報処理能力 en-keyword=中学生 kn-keyword=中学生 en-keyword=高校生 kn-keyword=高校生 en-keyword=大学生 kn-keyword=大学生 END start-ver=1.4 cd-journal=joma no-vol=84 cd-vols= no-issue=1 article-no= start-page=43 end-page=52 dt-received= dt-revised= dt-accepted= dt-pub-year=1990 dt-pub=1990 dt-online= en-article= kn-article= en-subject= kn-subject= en-title= kn-title=音楽における拍手概念と表現に関する一考察-1-ヴァンサン・ダンディの緒論を中心として en-subtitle= kn-subtitle= en-abstract= kn-abstract=音楽表現において、問題となるもののひとつに、拍子がある。拍子は施法の「エトス論」のように、それぞれの拍子には「特性」があるとされている。そして、音楽表現の際には、この拍子の特性が非常に重要視される。たとえば、4分の4拍子であれば、強、弱、中強、弱の規則的な交替による「4分の4拍子らしさ」が」要求される。また複合拍子においても、たとえば、4分の6拍子であれば、6拍の集合体ではなく、あくまで6拍子としての特性つまり強、弱、弱、中強、弱、弱を備えた表現でなくてはならないとされている。このように、いろいろな拍子の特性を個々の楽曲に応じて表現することは、演奏や指導の際、特に重要と考えられている。このような拍子に対する認識は、音楽指導上の第一段階から、かなり一般的なものとなっている。たとえば、歌や合奏の指導などでは、必ずといってよいほど第1拍を手や大太鼓で強く叩かせたりして、その曲の拍子感を養うように指導される。 en-copyright= kn-copyright= en-aut-name=IdoKazuhide en-aut-sei=Ido en-aut-mei=Kazuhide kn-aut-name=井戸和秀 kn-aut-sei=井戸 kn-aut-mei=和秀 aut-affil-num=1 ORCID= affil-num=1 en-affil= kn-affil=岡山大学 en-keyword=音楽 kn-keyword=音楽 en-keyword=拍子概念 kn-keyword=拍子概念 en-keyword=ヴァンサン・ダンディ kn-keyword=ヴァンサン・ダンディ END