start-ver=1.4 cd-journal=joma no-vol=48 cd-vols= no-issue=1 article-no= start-page=197 end-page=206 dt-received= dt-revised= dt-accepted= dt-pub-year=1978 dt-pub=1978 dt-online= en-article= kn-article= en-subject= kn-subject= en-title= kn-title=「蒲生智閑集」の成立と性格 en-subtitle= kn-subtitle= en-abstract= kn-abstract=家集を編纂する目的には、我が歌道の営みを集大成して、後世に残すため、勅撰集などの撰歌資料として提供するため、あるいは、自己の詠歌理念に即した歌風を宣揚するためなど、種々なものがあろう。近年蒲生郡の豪族、蒲生智閑の家集は、約八五〇首を収録し、勅撰集的な部立構成をもつ、よく整理されたものであるが、その詞書を吟味してみると、不審なものが少なからず散見されるなど、奇妙な性格の家集であることが明らかになる。これを後人の作為とみて等閑視するのも見識かもしれないが、なぜ、このような家集を編んだのかという立場からみると、これはこれで考察に値する問題であるし、また、地方武士と文芸のありかたをさぐるためにも意味をもつだろう。こういった目標を念頭にしながら、以下、「蒲生智閑集」(以下「智閑集」と略称)の諸本や成立の問題に思いをいたし、その性格の一端を浮き彫りにしてみたい。 en-copyright= kn-copyright= en-aut-name=InadaToshinori en-aut-sei=Inada en-aut-mei=Toshinori kn-aut-name=稲田利徳 kn-aut-sei=稲田 kn-aut-mei=利徳 aut-affil-num=1 ORCID= affil-num=1 en-affil= kn-affil=岡山大学 END