Acta Medica Okayama
2001
TLスタック検出器による nuclearite の探索
EN
これまでに使われていない実験装置、熱ルミネッセンス(TL)シートと医療用X線フィルムを使ったnuclearite検出器(TLスタック検出器)の研究開発を行い、それを用いてnucleariteを探索した。TLシートのnucleariteに対する感度は2.3×10(-4)≤β≤6.6×10(-3)のイオン実験データを基に推定した。この際、入射粒子のエネルギー損失を直接のパラメーターとせず、入射粒子によってTLシートにどのような形でエネルギーが蓄積されるかを考慮した。この結果、低速領域でよりロバストな推定値が得られた。nuclearite探索は、イタリア、グランサッソー地下研究所にTLスタック検出器を設置して行った。稀にしか起こらないと予想される事象を探索する実験ではバックグラウンド事象の評価が重要である。地下実験におけるnuclearite事象のバックグラウンドとして、自然放射性物質および高エネルギーミューオン反応を検討した結果、これらが偽のnuclearite事象を起こす確率は無視できるほど小さいものであるとわかった。平均約994日の間設置されていた6.6㎡のTLスタック検出器を解析した結果、nuclearite事象は見出されなかった。これによりグランサッソー岩石中のエネルギー損失を無視できるような質量および速度の下向きnucleariteフラックスに対する90%信頼水準の上限値、1.3×10(-13) cm(-2)s(-1)sr(-1)(等方的フラックスに対しては6.4×10(-14) cm(-2)s(-1)sr(-1)が得られた。本研究で得られたnucIeariteフラックスの上限値はこれまでに他の実験グループによって得られた値と比べて最も小さいものではないが、ダークマター候補としてのnucleariteフラックスの上限値として十分有意なものである。そしてこれは熱ルミネッセンスシートの蛍光、燐光によって医療用X線フィルムを感光させるという実験技術によって得られた初めての結果であり、本研究は我々の銀河のnucleariteフラックスの上限値をより信頼できるものにしたと結論できる。
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Acta Medica Okayama
2001
抵抗血管周囲神経機能に及ぼす抗高血圧薬長期投与の影響
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Acta Medica Okayama
2001
イヌ歯肉線維芽細胞の生物活性に及ぼすブラッシング力と時間の影響
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Acta Medica Okayama
2001
ビジネス・サーベイ・データの非定常性の検討と景気予想の合理性
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