Scientific Reports of the Faculty of Agriculture, Okayama University
Published by the Faculty of Agriculture, Okayama University
ONLINE ISSN : 2186-7755

アースダム用土の締固め特性について

Watanabe, Tadashi
Abstract
筆者は,従来用いられてきた締固め曲線において,Slim線すなわちγd・max~ωout線は,土質および締固めエネルギーが異なった場合における土の締固めに関する限界曲線として非常に有能な曲線であることを強調した. このSlim線は,図7の表示法によれば原点0を通る直線となって実用性が増し,また,図8の表示法によれば,そのうえさらに,土の3相状態を一目で知ることができるという利点がある. 締固め図の中で,NV線だけはその土について試験しなければならないが,従来の方法では,N線は曲線で表わされる. そこで,図9の方式によってS線の座標を変換すれば,N線を近似直線にすることができると同時に,Slim線は直角座標において縦軸に平行な線で表わされる. このSlim線をemin~Nopt線として曲線で表わしたのが図15の表示法であり,N線は直線で表わされ,eとNの関係を直角座標をもって表わすことができる. この方法によるSlim線は圧密試験におけるe~σc線と近似した関係をもっので,緒固め土の圧縮特性を知るうえで,きわめて有用な線である. 土の締固めは,土の内部に塑性変形エネルギーが蓄積されることによるものであって,塑性変形エネルギーの蓄積によって土に与えられた弾性強度が増大すれば,土は次第に締固まりにくくなる. このようなeとNの関係は図12のSlim線によって示されるのである. このSlim線をemin~logNopt線として整理することによって,近似直線をもって表わし,実用性を増すことができる. なお,Slim線上におけるeの値すなわちeminは土の間ゲキ比と力学的性質との関係を求めるうえで,非常に有用であることについては,筆者がすでに発表しているとおりである. この論文において,筆者は,土の締固めに対する含水状態とエネルギーの影響を,かなり経験的に取り扱っているが,今後さらに,実験を重ね理論的に追求する必要があると感じている。
ISSN
0474-0254
NCID
AN00033029