REPO

Annual Reports of Misasa Medical Center, Okayama University volume5
1951-08 発行

MICROANALYSIS OF ALUMINUM AND IRON.

Ashizawa, Takashi
Publication Date
1951-08
Abstract
アルミニウムと鉄の満足な分離定量法は,現在知られていない.微量のアルミニウムの定量法としては,各種色素のレーキ生成による比色法もあるが,最も優れた方法はオキシン法である.鉄定量は専ら各種の比色法又は容量法に依っているが,微量の場合は実際にはロダン法が用いられている.食塩泉に存在 する様な,1l中数mg以下の,アルミニウム及び鉄の実用的な分析方法を確立する必要を感じ,従来法を改良し,満足な結果に到達した.鉄はロダン法又はサリチル酸法,アルミニウムはヘマトキシリン,又はアルミノン,オキシン法が用いられた.本法の特徴は,鉄をロダン錯塩としてアミルアルコールで完全に抽出し定量し,残液でアルミニウムをアルミノン,オキシン等で定量する一貫した方法であることにある.現在のアルミノン法は鉄の妨害のために実用化されていない.鉄の定量の際の弗素の影響は余り関心を持たれていないが,温泉水には著量の弗素を含むものがある.それでこの妨害を避けて,サリチル酸法に硝酸トリウムを用い,正確に,比色する方法を考案した.
ISSN
0369-7142
NCID
AN00032853
NAID