Journal of Okayama Medical Association
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手根溝の構築についての研究

Kouno, Mitsunobu
Thumnail 94_73.pdf 2.42 MB
Abstract
手根部の形態学的研究は,臨床的に手根管症候群や見落され易いこの部の外傷の病態を知る上で重要であり,また手関節の運動の際に,個々の手根骨がどのような動きをするのかを検索することも運動学的に意義深いと考えられる.手根部の形態学的研究は,靱帯,腱,血管神経などの軟部組織を主体にしたものが多く,骨の構築に関するものは意外に少ない.8個の骨が形成する手根部の構築の研究はX線写真によるものが多く,その代表的なものにT.H.Bryce(1)),R.Arkless(2)),Y.Youm(3))の研究がある.これらは前後,側方2方向のX線像について,手関節の動きと骨相互の位置を研究したものである.しかし手根溝を横断面でみると,特徴的なアーチ構造を呈しており,これについての詳細な研究は,著者の渉猟する限りでは見当らないようである.また手根骨の骨梁についても個々の骨についての記載は,M.C.Hall(4))などにみられるものの手根溝を1つの構造単位として検索した研究はほとんどみられないようである.著者はこのような観点から,近年進歩した高分子化合物,硬組織薄切技術,超軟X線装置を用いて,手根溝の横断面の形状および骨梁構造について研究し考察を加えた.
Keywords
手根溝
骨梁構造
骨性構築
microradiography
ISSN
0030-1558
NCID
AN00032489