Bulletin of Faculty of Health Sciences Okayama University Medical School
Published by Faculty of Health Sciences Okayama University Medical School

<Formerly known as>
岡山大学医療技術短期大学部紀要 (1巻-9巻)

ラット再生肝組織におけるProliferating Cell Nuclear AntigenとBromodeoxyuridineの染色性についての比較研究 ―固定条件の影響について―

Sakiyama, Junko
Mori, Shuji
Ichimura, Mituko
Tohge, Hiroko
Endo, Hiroshi
Abstract
種々の条件下(10%緩衝ホルマリン・6時間、1%パラホルムアルデヒド・6時間、100%メタノール・4時間、70%エタノール・6時間、100%アセトン・2時間、カルノア液・4時間)で固定したラット再生肝組織に免疫組織染色を施し、Proliferating cell nuclear antigen (PCNA)の核内染色パターンについての検討を行った。その結果、100%メタノール及び70%エタノールで固定した場合には、明瞭な顆粒状の染色像が得られた。10%緩衝ホルマリン及び1%パラホルムアルデヒドの場合には、明瞭な顆粒状並びに弱いびまん性の染色像が得られた。S期に対する代表的なマーカーとして知られるBromodeoxyuridine (BrdU)の染色像との比較のもと、再生肝組織中のPCNA陽性細胞の数とBrdU陽性細胞の数を再生ピーク時の術後1日目で検討したところ、100%メタノール及び70%エタノールで固定した際の陽性細胞数が、最もBrdUの所見と一致した。しかし、10%緩衝ホルマリン、1%パラホルムアルデヒド、100%アセトン、カルノア液で固定した場合には、BrdUの所見と著しい解離が見られた。これらの知見は、PCNAを指標に細胞増殖を評価する上で、100%メタノール、70%エタノールでの固定が有用であることを示唆する。
Keywords
PCNA
BrdU
免疫組織染色 (immunohistochemical staining)
再生肝 (regenerating liver)
ISSN
0917-4494
NCID
AN10355371