Bulletin of Graduate School of Education, Okayama University
Published by Graduate School of Education, Okayama University

奈良女子高師附小における「小合科学習」の理念と家事・裁縫科教育の実践 ―家庭科における「子ども」と「科学」の統合に関する研究(Ⅴ)―

Harada, Shogo
Published Date
2007-03
Abstract
長崎春榮氏が実践した「小合科学習(家事)」の「食物の目的」では、当時使用されていた教科書の記述内容に沿ったカリキュラムを組織し、それを木下の「学習法」の理論で実践していたが、そこで子どもが獲得した知識のレベルは低いものであった。一方、鶴居滋一氏が実践した「小合科学習(地理)」の「中国地方」では、長崎氏と同じく、当時の地理科の教科書の記述内容に沿って授業を構成し、それを木下の「学習法」の理論で実践していたが、教師が計画した内容をほぼ完全に子どもに獲得させることができていた。この違いは、カリキュラムの質の差と教師の力量に起因していると考えられた。
Keywords
「子ども」と「科学」の統合
家庭科
小合科学習
奈良女高師附小
ISSN
0471-4008
NCID
AN00032875
NAID
JaLCDOI